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バイクテクニック集その2
6)雨の日の走行
雨が降った日に、まず注意しなくてはならないのは、路面の状況です。路面が雨でぬれることによって、滑りやすくなるのは周知のこと。コーナーや停止する時だけでなく、走行中にも影響があるので気をつけましょう。
特に注意したいのは、マンホールのふた、側溝のグレーチング、工事現場などにひかれている鉄板、センターラインや横断歩道などの道路標示など。できる限り避けて走行しましょう。また、交通量の多い道路や大型トラックが多く通行する道路などでは、轍(わだち)になっている道路があります。こういったところも、水がたまっていると滑りやすいので注意が必要です。すり抜けする場合も、道路の路肩のほうに雨水がたまっていたり、雨水でゴミやほこりが浮いていたりして危険です。
高速で走行する場合は、ハイドロプレーニング現象が起こる可能性もあるので、さらに注意しなくてはなりません。ハンドルをとられ車体を操作できなくなることがあるので、慎重な運転が必要です。コーナーなどでもタイヤが路面と接地するように、できるだけ傾いている時間を少なくし、車体を立ててゆっくりとコーナーに入るようにしましょう。
雨天の場合は、視界も、晴天の場合とは大きく違うことを意識しなくてはなりません。ミラーやヘルメットのシールドに水滴がついて見えにくいだけでなく、シールドが曇ったり、夜間には乱反射をおこして非常に見えにくくなります。シールドには、撥水や曇り止めのスプレーなどを使用するなど、可能な限り視界を確保できるような工夫をしておきましょう。
また、他の車に対しても、ライトをつけるのはもちろんのこと、目立つレインウェアを着用するなどして、自分の存在をアピールしておくのも安全を守る方法です。
7)峠道の走行
上り坂のコーナーでは、ブレーキもよく効き、自然と後輪加重となるので、アクセルワークで後輪にトラクションをかければ安全に走行することができます。基本的に、現代のバイクは、後輪加重の方がコントロールがしやすい設計となっていて、以前のバイクに比べ、曲がりにくさを意識することなくハンドル操作をすることができます。
下り坂の場合は、上りに比べて加速がつきやすくフロント加重になるので、はるかにコントロールが難しくなります。ブレーキング1つとってみても、上りでのブレーキングは、フロントとリアの加重差がつきにくく、下りでは圧倒的にフロント加重となります。よって、フロントブレーキへの負担が極端に増大するため制動距離も長くなります。また、リアタイヤのトラクションが減少するため、リアブレーキ使用によるリアタイヤロックが頻発する危険があります。コーナー入口までの減速が十分できずに、曲がるときに大きく膨らみすぎる可能性も高くなります。
万が一、タイヤのロックなどにより転倒した場合のリスクは、下り坂のほうが大きく危険です。また、速度が出ている分、車体をコントロールするのも下り坂の方が高難度です。そのことを念頭において、自分のペースで慎重に運転することが大切です。
8)タンデム走行
平成17年から、一部を除いた高速道路でバイクの二人乗りが解禁されました(20歳以上で、大型二輪免許または普通二輪免許を取得して通算3年以上のライダーに限ります)。高速道路での二人乗り走行が可能になったことで、タンデム走行をより楽しめるようになりました。せっかくのタンデム走行なので、同乗者にも安心してもらえるライディングで楽しみたいものです。そのために、まず大切なのは、お互いのコミュニケーションの取り方です。バイクの場合、ヘルメットをかぶっていて会話が十分に聞き取れない可能性もあるので、話しかける際には、ライダーは同乗者のひざを、同乗者はライダーの肩をたたくなどしてから声をかけるとよいでしょう。
バイクへの乗り方1つとっても、同乗者が乗る場合には、前触れもなくタンデムステップに足をかけるのではなく、ライダーの合図を待って一声かけて乗るようにしましょう。一人の時とは違う加重がかかるため、バランスを崩して走行する前から転倒するようなことにもなりかねません。このとき、ライダーは前後どちらかのブレーキをかけておきましょう。
走行中、同乗者の姿勢はライダーの腰を足ではさみ、手はライダーのベルトまたはタンデムシートのうしろにあるタンデムバーをしっかりとつかみましょう。加速、減速の際は、同乗者を怖がらせないように慎重に行うようにします。コーナーでは、同乗者はライダーの体の傾きに合せないと事故の原因になります。ライダーと息を合わせるように心がけることが大切です。
バイクから降りるとき、マフラーが高温になっていて触れるとやけどする可能性があるので、はじめてタンデムする同乗者にはライダーが一言注意を促すとよいでしょう。
9)走行ライン
車体の小さいバイクの場合、安全に走行するためには道路のどこを走ればいいのかも重要なポイントです。まずは、自分の走行している速度で自分の思い通りの走行ラインを描けるようバイクをコントロールできているかを確認しましょう。無理に速度を出していては、自分の思い描いた走行ラインを走ることはできません。慣れるまでは、意識して抑えた一定の速度で思った通りの走行ラインを走ってみることから始めましょう。
この場合、走行ラインは平面的な線としてではなく、勾配やバンク角度、微妙な路面のでこぼこ、マンホールや見通しの悪さなど、さまざまな対応できるように準備しておきましょう。同じ路面はないので、どんな場合にも思い通りのコントロールができることが大切です。
街中での直進路では、できるだけ中央を走行しましょう。あまり左端によりすぎると、車が並んできたり、カーブミラーの死角に入って対向車に気づかれにくい場合があるからです。公道でのライン取りは、何より万が一の状況にも対応できるように、安全なスペースを確保することが第一です。コーナーなどで、ラインを割るようなショートカットをすると、いへん危険です。基本的には、センター走行を心がけ臨機応変に丁寧に走行しましょう。
10)特殊なブレーキングテクニック
バイクは、コーナーを曲がるとき、挙動がスムーズにいかないことがあります。その理由としては、フロントタイヤとリアタイヤで同じライン上を通るわけではないこと、チェーンに遊び(たるみ)があることがあげられます。その2つの点があるので、特に低速走行でのコーナリングは不安定になります。これを解消するために、ベテランライダーたちがよく使うテクニックとして、リアブレーキを使う方法があります。コーナリングの最中に、ブレーキングはしない方がよいとされていますが、実はリアブレーキを軽くかけてリアのトラクションを増しておくと低速でコーナリングする際の、のぎくしゃくした挙動が抑えられます。街中での超低速走行時にこのテクニックを使うと、非常にスムーズにバイクをコントロールすることができます。
リアブレーキをコーナリング中に常にかけていると、アクセルを開けた時に必要な分だけリアタイヤに仕事量を与え、アクセルを緩めた時には無駄なバイクの挙動を抑えることができます。もちろん、リアブレーキを踏み込みすぎれば、リアタイヤはロックしてしまい転倒の危険性があります。しかし、このテクニックをマスターすると、どんなビッグバイクで低速走行しても、コーナーで自信を持って操ることができます。ただし、初心者には難しいテクニックなので繰り返し練習することが必要です。










